やっぱり痛いの? 歯列矯正で感じる痛みと対処法とは
2017/02/10歯並びや噛み合わせが気になっていて、歯列矯正をしようかなと考える人をためらわせる要因の一つに「矯正治療中の痛み」があるかと思います。
歯列矯正を行った人の経験談として、「痛かった」という声を聞くことは多いものです。やはり治療にはかなり痛みがあるのでしょうか? 気になる歯列矯正の痛みについてお伝えします。
歯が動くときに痛みが生じる
結論から言えば、歯列矯正治療中にまったく痛みを感じないという人はほとんどおらず、痛みの感じ方に個人差はあるものの、なんらかの痛みが生じることはあらかじめ覚悟しておくべきだと言えます。
歯列矯正というのは、力をかけて歯を動かす治療です。歯が動くときには歯ぐきなどに炎症が起こるため、多くの人が痛みや違和感を覚えます。とは言え、この痛みを感じるのは矯正装置を付けてから数日間程度です。調整を行った後なども数日間同様の痛みを感じる場合がありますが、治療期間中ずっと痛みが続くというわけではありません。食事などものを噛むときだけ痛みを感じるというケースもあります。
矯正装置が口内に当たることによる痛み
矯正装置はできるだけ違和感が少なくなるように作られていますが、それでも矯正装置が当たってしまう部分には、擦れなどによる腫れや炎症が起こりやすくなります。いわゆる口内炎による痛みですが、これも矯正治療中に起こりやすい痛みの一つだと言えるでしょう。
この場合は、矯正装置が当たってしまう部分の調整を行ったり、矯正ワックスを使用したりすることで痛みを緩和できます。
また、歯列矯正が進んでくると装置が強く当たる部分がなくなってくるため、口内炎の問題は起こりにくくなります。
歯列矯正中の痛みを緩和する方法
先述のとおり、歯列矯正中の痛みは、ほとんどの人が感じることになります。歯が動くときの生じる痛みは歯列矯正の効果が表れていることの証だとも言えます。しかし、痛みを感じることはストレスになります。痛みを和らげるための方法を試みましょう。
・市販の痛み止めを飲む
痛みが我慢できないような場合には、がまんせず市販の痛み止め(頭痛薬、鎮痛剤など)を飲みましょう。ただし、あくまでも痛みが強いときだけにして、長期間にわたって服用することは避けてください。
・食塩水やうがい薬でうがいを行う
口内炎は細菌の繁殖によって起こることが多いものです。食塩水や市販のうがい薬を用いて、口内を清潔にすることは口内炎を改善し、痛みを和らげることに役立ちます。
・食事は柔らかいメニューと口内炎に効く栄養素を意識する
歯が動くときには、食事の際に痛みを感じることも多いものです。この時期は、スープや雑炊など、やわらかくてあまり強く噛む必要のない食事メニューを選ぶようにしましょう。
口内炎の改善には、粘膜を丈夫にするビタミンB群やビタミンA(βカロテン)などを食事から積極的に摂取するのも大切です。
以上、歯列矯正の際に感じる痛みと、ご自身でできる対処法についてお伝えしました。もちろんこうした対処法とは別に、歯科でできる痛みの緩衝治療もあります。矯正治療中の痛みがつらい場合は、歯科医にご相談なさることをおすすめします。